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よく、まちづくりには「よそ者、若者、バカ者」が必要であると聞きます。
ハモニカ横丁も例外ではないように思います。
横丁は、近年になって急速に注目を
集めるようになったことは間違いありませんが、
では1990年代中盤以前はどうだったかというと、
それはそれで賑わっていました。
ただし、客の年齢層が偏っていたように思います。
そう、若者が少なかったのです。
だからその頃は今ほど雑誌に掲載される機会も少なかった。
ところが、90年代後半に、
ハモニカキッチンを開店すると、
レトロなハモニカ横丁に、
モダンで斬新なデザインの店舗が不思議な魅力を
感じさせることで、若者の間でジワジワと人気を獲得し、
マスコミも取り上げるようになりました。
今でこそモダンな飲食店は横丁の
あちこちに見かけますが、
当時はかなり衝撃的な存在でした。
その後の人気はご存知の通りです。
横丁に行くと老若男女でとても賑わっています。
「自宅のある駅周辺にこういうところはない。」と、
遠方から通う人も少なくありません。
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ハモニカ横丁は家賃が高いせいか、
そこそこの人気があっても、
撤退を余儀なくされるお店も少なくありません。
ついこの前まで行列店と呼ばれていたお店が、
売り上げ不振で閉店してしまうこともありました。
移り変わりの激しいハモニカ横丁にあって、
長く続いているお店はやはり強い個性があって、
横丁ならではの消費を楽しませてくれるように思います。
ハモニカキッチンをはじめ、
近年登場した人気店の存在は横丁人気に大きく寄与しました。
ただ、もう1つ忘れてはいけないのは、やはり老舗の存在です。
有名人御用達の「なぎさや」、
行列が絶えない「小ざさ」や「サトウ」といった老舗は
人気を獲得した今も、横丁低迷期と変わらない
堅実な営業をされています。
新しいお店と、昔ながらのお店が持ちつ持たれつ
横丁の人気を支えているように思います。
新旧の差はあっても、どれもこだわりや個性があり、
人々を魅了し続けています。
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